煤竹(読み)ススタケ

デジタル大辞泉 「煤竹」の意味・読み・例文・類語

すす‐たけ【×煤竹】

《「すすだけ」とも》
すすけて色が赤黒くなった竹。「煤竹茶筅ちゃせん
煤払いに用いる竹。先の方に枝葉を残したもの。 冬》

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精選版 日本国語大辞典 「煤竹」の意味・読み・例文・類語

すす‐たけ【煤竹】

〘名〙
① 煤けて赤黒くなった竹。
※俳諧・花洛六百句(1680)「呉竹なよ竹煤竹の露〈友静〉 新板の物の名の部に入月は〈友吉〉」
仮名草子・都風俗鑑(1681)二「帯は大方無地にして、嶋繻子、黒じゅす、鼠、すす竹」
③ 煤払いに、天井などを払うのに用いる、先端に枝葉のついている竹。《季・冬》
※俳諧・一本草(1669)五「弓ならですす竹にしれとし忘れ〈秀長〉」

すす‐さだけ【煤竹】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の煤竹の言及

【すす払い(煤払い)】より

…この日を煤取節供,煤掃きの年取と呼ぶ所があるように,煤払いは単なる大掃除という以上に年間の厄を取りはらう重要な折り目であった。そのため用いた笹竹やほうきつまり煤竹は神聖視され,道の辻などに納めて小正月の火祭に燃やす所が多い。また東北地方の一部ではこれを煤梵天,煤男と呼んで,正月に庭や肥曳きの肥料の上に立てて注連縄(しめなわ)を張ったりし,北九州の一部では,とくに神棚や囲炉裏(いろり)の自在かぎを払ったほうきは丸く曲げて神棚にあげておく。…

【掃除】より

…江戸初期には12月20日とされたが,4代将軍徳川家綱のときに13日に定めたので,民間でも13日の煤払いが恒例となった。このとき天井などのちりを払うのにむいた枝葉のついた笹竹を煤竹といい,煤竹売が呼び歩いた。また地方により煤男といって長い竿(さお)にわらのぬいごを束ねて結びつけたものも使った。…

※「煤竹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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