然もあらばあれ(読み)さもあらばあれ

精選版 日本国語大辞典 「然もあらばあれ」の意味・読み・例文・類語

さも【然も】 あらばあれ

すでに存する事態を受けて、その事態を不本意ながら容認する気持を表わす。どうともなるがよい。ままよ。漢文の「遮莫遮渠任他」の訓読にも用いる。
伊勢物語(10C前)六五「思ふには忍ぶることぞ負けにける逢ふにしかへばさもあらばあれ」
信長記(1622)起「また愚が誹りはさもあらはあれ、国家の善道進みてん」

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デジタル大辞泉 「然もあらばあれ」の意味・読み・例文・類語

もあらばあれ

それならそれでしかたがない。なるようになれ。ままよ。さもあれ。
「―、造化の翁が造り做したる活世界は」〈逍遥小説神髄

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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