焰細胞(読み)ほのおさいぼう

世界大百科事典(旧版)内の焰細胞の言及

【キュウチュウ(吸虫)】より

…ただし,種類によっては,腸管が樹枝状に分岐するもの,2本の腸管が途中で1本になり盲管に終わるもの,あるいはそれが肛門に開くものなどがある。排出系は焰(ほのお)細胞に始まるが,焰細胞という名はその繊毛が火炎状に揺れるのに由来する。この細胞は体肉内にあって,体液中の代謝産物を分離して毛細管に排出する働きをする。…

【原腎管】より

…多細胞動物にみられる排出器官として最も原始的なもので,無体腔動物群の扁形動物・ひも形動物・内肛動物,偽体腔動物群の袋形動物などの成体および幼生,また真体腔動物群のうち環形動物・軟体動物のトロコフォラ幼生などにみられる。体の両側の柔組織または偽体腔内を複雑に網目状に分岐して走る一種の管系である。その管の盲端は1個または数個の細胞からなり,それらの細胞から数本の繊毛の束が管の中に向かって出ていて,炎のような動きをするので炎細胞flame‐cellと呼ばれる。…

【排出】より

…動物の体内で物質代謝の結果生じた不用物質,すなわち老廃物や有害な物質を体外に出すこと。排泄(はいせつ)ともいう。食物中に含まれる栄養素のうち炭水化物と脂肪は体内で完全に酸化すると水と二酸化炭素になる。タンパク質と核酸は分解すると水と二酸化炭素のほかに,窒素を含む最終代謝生成物,いわゆる窒素老廃物を生じる。呼吸によって体外に出される二酸化炭素は別として,窒素老廃物は種々の無機塩類イオンなどとともに水溶液の形の尿として,排出器官を通じて体外に出される。…

【扁形動物】より

…キュウチュウ類では消化器官が退化する傾向にあり,ジョウチュウ類では消化器官がまったくなくなっている。排出器官は原始的な原腎管であって,柔組織の中に枝分れしている管の末端にある焰(ほのお)細胞が老廃物を集め,排出管を経て外部に排出している。頭部に脳が発達し,そこから体の両側を後方へ神経索がのび,両者は各所で横の神経で連絡されている。…

※「焰細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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