無造作(読み)ムゾウサ

デジタル大辞泉 「無造作」の意味・読み・例文・類語

む‐ぞうさ〔‐ザウサ|‐ザフサ〕【無造作/無雑作】

[名・形動]
たやすいこと。また、そのさま。「頼みを―に引き受ける」
技巧をこらさないこと。念入りでないこと。また、そのさま。「―な筆づかい」
[類語](1楽楽やすやす軽軽かるがるむざむざらく容易簡単易しい容易たやすわけ無いくみし易い易易いい悠悠難無く苦もなくちょろい簡略簡易あっさり手っ取り早い易い手軽手軽い造作無い軽い生易しいイージー朝飯前楽勝お茶の子お茶の子さいさい河童かっぱたなごころを返す労せずして赤子の手をひねるお手の物事も無げ手も無く見す見すまんまと平易軽易安易物ともせずすんなりすいすい首尾良くちょいちょいちょちょいのちょい/(2野暮野暮ったい無粋無骨無風流無作法泥臭いむくつけきプリミティブ

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精選版 日本国語大辞典 「無造作」の意味・読み・例文・類語

む‐ぞうさ ‥ザウサ【無造作・無雑ザフ作】

〘名〙 (形動)
① (「造作」はつくりだすこと。つくりあげること) 仏語。何もしないこと。何も智慧などはたらかさないこと。また、そのさま。
正法眼蔵(1231‐53)弁道話「このもろもろ当人知覚に昏せざらしむることは、静中の無造作にして、直証なるをもてなり」
② 技巧をこらしていないこと。簡潔なこと。また、そのさま。
※俳諧・類船集(1676)末「かりに立る小屋かけ物見の桟敷は、おほくは丸太をよせてするこそ無造作なれ」
③ 造作がないこと。たやすいこと。あるいは、簡単で手軽であること。また、そのさま。
※直方敬斎箴講義(17C後)「つつしみおそれて、ちっとも事をむざうさにたやすふせぬ」
※俳諧・水馴棹(1705)「悟ったる僧引導の無造作よ」

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