無言(読み)ムゴン

デジタル大辞泉 「無言」の意味・読み・例文・類語

む‐ごん【無言】

物を言わないこと。「無言でうなずく」「無言電話」
無言のぎょう」の略。
[類語]無口寡黙不言黙黙黙る沈黙黙りこくる押し黙る黙する黙り込む口を閉ざす口を閉じる口を結ぶ口をつぐむ口を塞ぐ口を封じる口が重いおくびにも出さないだんまり箝口かんこう緘黙かんもく寡言黙秘うんともすんともむっつりノーコメントむすっと黙過もっか完全黙秘口重くちおも口重い黙止暗黙言い渋る言い兼ねる言い淀む口ごもる言わず語らず口が堅い言葉を呑む言を左右にする口を濁す言葉を濁す

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精選版 日本国語大辞典 「無言」の意味・読み・例文・類語

む‐ごん【無言】

〘名〙
① 物を言わないこと。口をきかないこと。沈黙を守ること。むげん。
台記‐康治二年(1143)二月二七日「今日持八斎戒、依写経之事也、書写間無言」
浮世草子西鶴織留(1694)五「参詣のともがらに十念の外は無言(ムゴン)にして」 〔論語‐陽貨〕
② 「むごん(無言)の行」の略。
※康頼宝物集(1179頃)上「金峯山の日蔵上人無言断食にて行へる間」

む‐げん【無言】

〘名〙 =むごん(無言)
※東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉附録「昔の活動写真のやうな無言(ムゲン)無声うちに進歩し活動する写真では面白くなくなって」

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普及版 字通 「無言」の読み・字形・画数・意味

【無言】むげん・むごん

ものいわず。〔淮南子、説山訓〕人、言無ければ而(すなは)ち、言は則ち傷(やぶ)る。

字通「無」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「無言」の意味・わかりやすい解説

無言
むごん

発声器官障害失語症でもないのに、しゃべらない状態である。緘黙(かんもく)ともいわれる。さまざまな精神疾患でみられ、統合失調症精神分裂病)では拒絶症などを伴って出現する。うつ病では制止が強くなれば無言となる。その他、ヒステリー性の無言症もある。小児の場合、特定の人としかしゃべらぬことがあり、これを選択的無言という。無動無言症は脳の器質的障害でおこり、無言とは区別される。

[永田俊彦]

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