無言
むごん
発声器官の障害や失語症でもないのに、しゃべらない状態である。緘黙(かんもく)ともいわれる。さまざまな精神疾患でみられ、統合失調症(精神分裂病)では拒絶症などを伴って出現する。うつ病では制止が強くなれば無言となる。その他、ヒステリー性の無言症もある。小児の場合、特定の人としかしゃべらぬことがあり、これを選択的無言という。無動無言症は脳の器質的障害でおこり、無言とは区別される。
[永田俊彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
む‐ごん【無言】
〘名〙
① 物を言わないこと。口をきかないこと。
沈黙を守ること。むげん。
※台記‐康治二年(1143)二月二七日「今日持二八斎戒一、依二写経之事一也、書写間無言」
※浮世草子・西鶴織留(1694)五「参詣のともがらに十念の外は無言(ムゴン)にして」 〔論語‐陽貨〕
※康頼宝物集(1179頃)上「金峯山の日蔵上人無言断食にて行へる間」
む‐げん【無言】
※東京年中行事(1911)〈
若月紫蘭〉附録「昔の活動写真のやうな無言
(ムゲン)無声のうちに進歩し活動する写真では面白くなくなって」
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デジタル大辞泉
「無言」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「無言」の読み・字形・画数・意味
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