無縁一切精霊(読み)むえんいっさいしょうりょう

世界大百科事典(旧版)内の無縁一切精霊の言及

【無縁仏】より

…供養されることがないのでつねに腹をすかせ,あるいは安らかな死が迎えられず,怨恨をもって迷っているため,たたりやすく,またこの世に害を与えるので,無縁仏には個人または集団でことあるごとにまつる必要があるとされた。中世の霊魂祭祀では,個々の無縁霊がもれないように,総括して法界,三界万霊,無縁一切精霊などと表現していた。民俗用語としては,現今,南九州・南島ではフケジョロ(外精霊),ウケジョロ(浮精霊),ホカドン(外殿),トモドン(供殿)など,紀ノ川沿いではお客ボトケ,兵庫県宍粟郡ではショウロサン(精霊様),岐阜県加茂郡では一切精霊様,壱岐ではサンゲバンゲ(三界万霊)などとよばれている。…

※「無縁一切精霊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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