無機高分子(読み)ムキコウブンシ

デジタル大辞泉 「無機高分子」の意味・読み・例文・類語

むき‐こうぶんし〔‐カウブンシ〕【無機高分子】

炭素を含まない高分子総称ケイ素骨格とする二酸化ケイ素水晶石英瑪瑙めのう)などが天然に産する。また、結合様式にはよらないため、ガラス粘土、各種の無機塩類も含まれる。⇔有機高分子

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「無機高分子」の解説

無機高分子
ムキコウブンシ
inorganic polymer

有機高分子に対する用語広義には,高分子化合物のなかで有機高分子を除いたものをいい,その結合様式にはよらない.したがって,天然に存在する各種の無機塩類や粘土,あるいはガラスなどもこれに含まれる.線状合成無機高分子の例も非常に多い.その分類は容易ではないが,たとえば次のような分類も可能である.

構造単位もきわめて多い.B-B,B-O,B-N,B-P,B-Sb,B-S,B-O-C,B-O-Si,Al-O,Al-N,Al-O-P,Al-O-Si,Al-N-C,Si-Si,Si-O,Si-N,Si-C,Sn-O,S-S,S-N,S=N,Ti-O,Ti-Nなどがその代表である.無機高分子は,一般に耐熱性,耐燃性にすぐれている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android