む‐じつ【無実】
〘名〙 (形動)(古くは「むしつ」)
①
実質がないこと。
事実がないこと。また、そのさま。
※
将門記(10C中)「謀叛无実之由を以同年五月二日言上」 〔
管子‐明法解〕
② 誠実な心がないこと。良い内容がないこと。また、そのさま。
③ 特に、罪に値する事実がないのに罪があるとされること。ぬれぎぬ。えんざい。無失。
※中右記‐元永二年(1119)八月二八日「両人之心迷前後詞、誠以不便歟、凡巧出無実之条、只仰天道許也」
※
日葡辞書(1603‐04)「ヒトニ muxituo
(ムシツヲ) イイ カクル〈訳〉
虚偽の
証言をする」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「無実」の意味・読み・例文・類語
む‐じつ【無実】
[名・形動]《古くは「むしつ」》
1 事実がないこと。実質がないこと。「有名無実」
2 罪を犯していないのに、罪があるとされること。冤罪。「無実の罪」「無実を訴える」
3 誠実さがないこと。また、そのさま。
「破戒なれども比丘をば敬ひ、―なれども勧進をば奉加す」〈盛衰記・一八〉
[類語]無辜・無罪・濡れ衣・冤罪・無実の罪
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「無実」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報