無学(読み)むがく

精選版 日本国語大辞典 「無学」の意味・読み・例文・類語

む‐がく【無学】

〘名〙
① (形動) 学問のないこと。知識のないこと。また、そのさま。ぶがく。〔日葡辞書(1603‐04)〕
夢酔独言(1843)「これといふも、無学にして手跡も漸々二十余になって手前小用が出来るよふになって」 〔北史‐斉宗室諸王伝上・上党剛粛王渙〕
仏語。学をきわめ、もはや修学するものがなくなった聖者。また、その境地阿羅漢果。また、仏をいう。⇔有学(うがく)
法華義疏(7C前)二「既証無学故言無所依求」 〔法華経‐譬喩品〕

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デジタル大辞泉 「無学」の意味・読み・例文・類語

む‐がく【無学】

[名・形動]
学問・知識のないこと。また、そのさま。ぶがく。「無学自分を恥じる」
仏語。煩悩を断ち尽くし、もはや学ぶべきもののない境地。阿羅漢果あらかんか。「無学位」「無学果」⇔有学うがく
[類語]無筆無知無教養浅学寡聞文盲一文不知一文不通目に一丁字もない

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普及版 字通 「無学」の読み・字形・画数・意味

【無学】むがく

学なし。〔北史、斉宗室諸王上、上党王渙伝〕(つね)に左右に謂ひて曰く、人、學無かるべからず。但だ(かなら)ず士爲(た)らざるのみと。故に書を讀むも、頗(やや)梗(かうがい)を知るのみにして、甚だしくは耽(たんしふ)せず。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無学」の意味・わかりやすい解説

無学
むがく

部派仏教修行者がいたる最高位である阿羅漢果のことをいう。修行がすでに完成して,もはや学ぶべきもののない位。一般的には,仏教用語とは逆に,学問の知識のないことを意味する。

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