無下(読み)ムゲ

デジタル大辞泉 「無下」の意味・読み・例文・類語

む‐げ【無下】

[名・形動ナリ]
まちがいなくそれであること。また、そのさま。
「今は―の親ざまにもてなして扱ひ聞こえ給ふ」〈・薄雲〉
まったく問題にもならないこと。また、そのさま。論外。
「―の末に参り給へりし入道の宮に」〈・若菜上〉
まったく劣っていること。どうしようもないこと。また、そのさま。
自害をもせで、尼公に属してかひなき命生きんと嘆くこそ―なれ」〈古活字本平治・下〉
はなはだしく身分の低いこと。
「―の者は手をすりて拝む」〈宇治拾遺・一一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android