(読み)えん

精選版 日本国語大辞典 「焉」の意味・読み・例文・類語

えん【焉】

(漢文助字) 語や文の終わりに置いて語調を整えることばで、断定の意を表わすことが多い。訓読の際は、普通読まないが、冗談めかした表現などに使われ、現在では「われ関せず焉」という成句に残っている。〔伊京集(室町)〕

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デジタル大辞泉 「焉」の意味・読み・例文・類語

えん【焉】[漢字項目]

[音]エン(呉)(漢) [訓]いずくんぞ なんぞ ここに いずくにか これ
ようすを表す語に添える助字。状態を示す。「溘焉こうえん忽焉こつえん
「ここに」の意を添える助字。「終焉
難読少焉しばらく・しばらくして焉爾のみ

えん【×焉】

《漢文の助字》句末に置いて語調を整え、また、断定の意を表す語。訓読ではふつう読まないが、「我関せず焉」などの場合には読む。

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