日本大百科全書(ニッポニカ) 「烏帽子岳(長崎県)」の意味・わかりやすい解説
烏帽子岳(長崎県)
えぼしだけ
長崎県佐世保市(させぼし)の背後にある山。佐世保富士ともいう。西海国立公園(さいかいこくりつこうえん)中の最高峰で、標高568メートル。山頂から佐世保港、九十九島(くじゅうくしま)、大村湾さらには平戸(ひらど)、五島の島々を望む展望は絶景で、キャンプ場の施設もある。標高300メートルまでは第三紀層で、この山腹で大正時代には炭坑が開かれたこともある。300メートル以高は玄武岩で、ダブルメサ(二重の台地状地形)を呈する。下位の台地面上には、新旧溶岩の間に発達した地下水が湧出(ゆうしゅつ)してできた横池(よこいけ)、重池(かさねいけ)などがあり、付近には縄文遺跡がある。佐世保駅からバス40分。
[石井泰義]