烏(漢字)

普及版 字通 「烏(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 10画

[字音] ウ・オ(ヲ)
[字訓] からす・ああ・なんぞ

[説文解字]
[金文]

[字形] 象形
〔説文〕四上に「孝鳥なり」とし、古文の字二形をあげる。金文字形は死烏を懸けた形。鳥害を避けるためのもので、羽を縄にかけわたした形は於。烏・於はともに感動詞にも用いるが、もと鳥を追う声であろう。〔新字鏡〕にを「からす」と訓するが、〔説文〕に「居なり」とみえ、はしぶとからすをいう。

[訓義]
1. からす。
2. ああ。
3. 焉・安・悪・何と通じて、疑問副詞に用いる。なんぞ、いずくんぞ。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 カ良須(からす) 〔名義抄〕烏 カラス・クロシ・イヅクゾ 〔字鏡集〕烏 カラス・クロシ・イカデカ・イカンゾ・コレ・ココニ・コトニ

[部首]
〔説文〕〔玉〕に(鵲)・焉を属する。は履の象形、焉も烏に従う形の字ではない。

[語系]
烏・惡(悪)aは安an、焉ianと声近く通用する。(雅)eaが烏の本字本音、雅は楚烏、また卑居という。

[熟語]
・烏暗・烏衣烏鳶・烏員烏喙・烏角烏丸・烏鬼烏巾・烏烏乎・烏・烏香・烏合烏紗・烏雑・烏糸・烏師・烏漆烏鵲・烏集・烏署・烏薪烏棲烏蟾・烏扇烏賊・烏台・烏啄烏貪・烏・烏・烏藤・烏髪・烏皮烏鬢烏哺・烏宝・烏帽・烏木・烏有烏闌・烏竜・烏輪烏烏・烏号・烏
[下接語]
寒烏・暁烏・金烏・群烏・孝烏慈烏・夕烏・楚烏・霜烏・烏・朝烏・烏・烏・日烏・晩烏・夜烏・野烏・陽烏・林烏・老烏

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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