灰屋(読み)はいや

精選版 日本国語大辞典 「灰屋」の意味・読み・例文・類語

はい‐や はひ‥【灰屋】

〘名〙
後日火葬のため、仮に葬っておくところ。一説に、「這い入る屋」の意で、横穴のこと。
霊異記(810‐824)下「蝦夷、忽率に死ぬ。〈略〉地を点めて(ハヒヤ)を作り殯(もがり)して置く〈真福寺本訓釈 皮比也乎〉」
② 灰を買うのを業とする家。また、その人。灰かい。
※杏の落ちる音(1913)〈高浜虚子〉二「いま灰屋か何かになってゐます」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の灰屋の言及

【佐野紹益】より

…父は佐野紹由,一説に本阿弥光益とも。南北朝時代以来,藍染の触媒に用いる灰を扱う紺灰屋を家業とし,紺灰問屋を支配したことから,家号を灰屋という。ただし,すでに父紹由のころより業はやめ,家号だけが存していたともいわれる。…

※「灰屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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