火灯口・瓦灯口・花頭口(読み)かとうぐち

精選版 日本国語大辞典 「火灯口・瓦灯口・花頭口」の意味・読み・例文・類語

かとう‐ぐち クヮトウ‥【火灯口・瓦灯口・花頭口】

〘名〙 (「がとうぐち」とも)
① 家の壁などに設けた火灯形の出入り口。特に茶室の火灯形の茶道口や、その様式をいう。鴨居(かもい)や方立(ほうだて)を用いないで壁をくり、上部櫛形か円頂形に塗り固め、紙張りの引き戸をつけたもの。
※評判記・嶋原集(1655)松之部「ひたいくゎとう口のごとく」
歌舞伎芝居大道具の一つ。二重舞台正面にある火灯形の出入り口。
歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)二「一面の平舞台・見附大くゎとう口・金唐紙(きんからかみ)ぐゎん龍の模様」
※仮名草子・都風俗鑑(1681)二「ひたいのてい、けうこつなり。くとうくちを大うねりにすりあぐるもあり、小うねりに剃(する)もあり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android