火傷(読み)やけど

精選版 日本国語大辞典 「火傷」の意味・読み・例文・類語

やけ‐ど【火傷】

〘名〙 (「焼け処(ど)」の意。「やけと」とも)
皮膚粘膜高温に接した際に見られる表面変化。軽いものは充血、糜爛(びらん)から高度の時には壊死に至る。範囲が広い時には死亡することもある。熱傷。かしょう。やけつり。
日葡辞書(1603‐04)「Yaqedoni(ヤケドニ) ワウ〈訳〉思いがけなく火や熱湯やけどをする」
※鼻(1916)〈芥川龍之介〉「湯気に吹かれて顔を火傷(ヤケド)する惧がある」
② (比喩的に) 何かに失敗したり、痛い目をみることをたとえていう。「株に手を出して火傷する」

か‐しょう クヮシャウ【火傷】

〘名〙 火炎、熱湯、蒸気、熱ガスなど強い熱によって起こる皮膚の傷害。やけど。〔音訓新聞字引(1876)〕〔本草綱目‐草部・垣衣主治

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デジタル大辞泉 「火傷」の意味・読み・例文・類語

やけ‐ど【火傷】

[名](スル)《「焼け」の意》
火炎・熱湯や高温物体、熱線などに触れて皮膚が焼けただれること。表皮部分では紅斑が生じる程度であるが、真皮しんぴに及ぶとむくみ・水ぶくれなどができ、皮下にまで及ぶと壊死えしに陥ることが多く、治ってもひきつれやケロイドの残ることがある。かしょう。
(比喩的に)失敗したり、手痛い経験をしたりすること。「先物取引に手を出して火傷する」
[類語]火傷

か‐しょう〔クワシヤウ〕【火傷】

[名](スル)やけど」に同じ。

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栄養・生化学辞典 「火傷」の解説

火傷

 熱傷ともいう.熱や腐食剤による病変をいい,摩擦,電気,電磁エネルギーによるものも含まれる.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の火傷の言及

【やけど】より

…火傷ともいい,医学的には熱傷thermal burnという。高温の気体,液体,固体に触れることによって発生する皮膚障害。…

※「火傷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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