灘目(読み)なだめ

精選版 日本国語大辞典 「灘目」の意味・読み・例文・類語

なだめ【灘目】

摂津国灘地方の旧郷名。〔四井屋久兵衛廻船記録‐宝暦一四年(1764)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の灘目の言及

【油】より

…大坂・堺・平野郷の絞油業は数は多いが人力による小規模なものであった。それに迫るものとして,18世紀前期,西摂津灘目に搾油能力の大きい水車絞油業が急速に台頭した。水車油稼専業の村〈水車新田〉もできている。…

【水車】より

…佐渡金山で鉱床の湧水を排出するために,1618年(元和4)手動樋(どい)をいくつも使ってリレー式に揚水する〈すぽん樋〉が使われ,その後水上輪(竜尾車)が使われた記録がある。これは揚水機であるが,水流による水車の利用としては,18世紀に六甲山南麓の灘目や山崎以南の北摂地域の山すそ,生駒山系西麓などに建設された水車が目をひく。灘目には,25両の油水車をもった絞り油専業の村=水車新田も生まれ,六甲川,住吉川,芦屋川沿いに合計81株の油水車が稼働した。…

【灘五郷】より

…また宮水(みやみず)と呼ばれる酒造に好適な地下水の発見(1840)は,灘の酒の品質を大いに高めた。その中心を形成した地域は,摂津西部沿岸地帯の灘目(なだめ)と呼ばれた地域である。灘目とは灘辺という意味で,東は武庫川口より西は旧生田川の近傍にいたる,沿海およそ24kmばかりの地域の総称である。…

【ナタネ(菜種)】より

…さらに36年(元文1)畿内およびそれ以西の国々24ヵ国から大坂へ12万8859石余のナタネが積み登されている。そのころには西摂津の灘目にもナタネの回送が多かった。これらの事実から,ナタネないしその加工品たる水油の,全国的商品としての位置の高さが察せられる。…

※「灘目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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