濃香(読み)じょうきょう

精選版 日本国語大辞典 「濃香」の意味・読み・例文・類語

じょう‐きょう ヂョウキャウ【濃香】

〘名〙 (「じょう」「きょう」はそれぞれ「濃」「香」の漢音) 濃厚なにおい。こまやかなかおり。のうこう。
御伽草子・精進魚類物語(室町時代物語大成所収)(室町末)「浅紅嬋娟、仙方之雪媿色、濃(シャウ)香芬郁、岐爐之煙譲薫事を」

のう‐こう ‥カウ【濃香】

〘名〙 濃厚なにおい。こまやかなにおい。じょうきょう。
※雑言奉和(10C初か)奉和聖製河上落花詞〈坂田永河〉「濃香不異武陵迷、軽盈髣髴陽台夢」 〔杜甫‐謝厳中丞送青城山道士乳酒一瓶〕

こき‐こう ‥カウ【濃香】

〘名〙
① 濃い香色
② 襲(かさね)色目の名。濃い香色の織物に、裏を紅張りとしたもの。

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普及版 字通 「濃香」の読み・字形・画数・意味

【濃香】のうこう(かう)

深い香り。唐・李賀〔蘭香神女〕詩 桂、濃香を吹き (りようぐう)(ひし蓮根)長(とこし)へに(しんしん)たり 雨を看ては瑤(えうき)(巫山の神女)にひ に乘りては江君(湘君湘夫人)に値(あ)ふ

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