澶淵の盟約(読み)せんえんのめいやく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「澶淵の盟約」の意味・わかりやすい解説

澶淵の盟約
せんえんのめいやく

中国,の景徳1=の統和22(1004)年,遼と宋の 2国間で締結された講和条約。遼の聖宗は旧領土の易州,瀛州(えいしゅう),莫州(ばくしゅう)3州の奪還を企てて南進,易州を回復し黄河畔に達したが,宋の真宗が黄河を渡って澶州北城へ親征した強硬態度をみて,宋の和議案を認め,(1) 現国境を認め,瀛州,莫州を放棄する,(2) 宋から毎年銀 10万両,絹 20万匹を得る,(3) 宋を兄,遼を弟とする兄弟の礼をとる,(4) 互いに越境者,捕虜を隠さない,(5) 国境の貿易場で自由貿易を行なうなどの 5条約を締結。この澶淵の盟約により,遼は繁栄した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android