潮際河豚・潮前河豚(読み)しおさいふぐ

精選版 日本国語大辞典 「潮際河豚・潮前河豚」の意味・読み・例文・類語

しおさい‐ふぐ しほさい‥【潮際河豚・潮前河豚】

〘名〙 =しょうさいふぐ(潮際河豚)〔料理早指南(1801‐04)〕
[補注]漢字表記は「潮際」が慣用であるが、「しおさい」は「潮前(先)」の変化であろう。また、「潮騒(しおさい)」とする説もある。「潮騒」が万葉時代の古語である点に疑問がもたれるが、「疑問仮名遣」は「されど、現に伊勢地方にては、今も潮のさし来るを『しおさい』とのみいへば、千有余年の生命を保てる語にてあるなり」としている。

しょうさい‐ふぐ【潮際河豚・潮前河豚】

〘名〙 マフグ科の海産魚。日本沿岸でふつうにみられるフグの一種全長約三五センチメートル。体背部の体色は暗褐色で、不規則な網目状模様がある。腹部は白い。背びれ胸びれは黄色、しりびれは白い。卵巣・肝臓猛毒、皮膚と腸は強毒、肉は一般に無毒であるが、時に弱毒である。精巣は無毒。東北以南の日本各地、東シナ海黄海に分布する。しょうさい。しおさい。しおさいふぐ。ごまふぐ。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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