精選版 日本国語大辞典 「潮垂・塩垂」の意味・読み・例文・類語
しお‐た・れる しほ‥【潮垂・塩垂】
〘自ラ下一〙 しほた・る 〘自ラ下二〙
① 衣服などが潮水にぬれてしずくがたれる。また、雨や露・霜などにぬれる。
② 涙で袖がぬれる。また、嘆き悲しむ。心がひきたたないで沈みがちになる。
※多武峰少将物語(10C中)「なにのうれしげもなくぞ、しほたれ給ひける」
※大和(947‐957頃)一四六「帝ののしりあはれがり給(たま)て、御しほたれ給ふ」
④ (歴史的かなづかいは「しをたれる」か) みすぼらしくみじめな様子になる。汚れてよれよれになる。なえる。
※杜詩続翠抄(1439頃)二「花色もしをたれてみゆ也」
※浮世草子・元祿大平記(1702)二「形(なり)から品(ふり)からしほたれて、みるめかいなきあまごろも」
しお‐たれ しほ‥【潮垂・塩垂】
〘名〙 泣くことをいう、斎宮の忌詞。
※皇太神宮儀式帳(804)「鳴を塩垂と云」
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