漫湖(読み)マンコ

デジタル大辞泉 「漫湖」の意味・読み・例文・類語

まん‐こ【漫湖】

沖縄県、沖縄本島南部にある干潟那覇なは港を経て東シナ海に注ぐ国場こくば川の河口にある。約0.11平方キロメートルのマングローブの林が広がる。シギチドリなどのほか希少種クロツラヘラサギが飛来する。平成11年(1999)ラムサール条約に登録された。

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日本歴史地名大系 「漫湖」の解説

漫湖
まんこ

国場こくば川・饒波のは川の河口域にある湖。東西に細長く、東から国場川、南から饒波川が流れ込んでいる。かつての漫湖には西側リュウキュウマツなどが生茂ったいくつかの離れ小島や姿が鵝鳥に似ていたというガーナー森などが分布し、景勝地であった。現在は西側の奥武山おうのやま運動公園をはじめ周辺が埋立てられて、景観も大きく変わるとともに面積も狭くなっている。湖の大半が干潮時に干上る泥質の干潟で、北・東・南側岸辺にはヤエヤマヒルギメヒルギなどからなるマングローブが分布し、とくに南側でその面積が広い。なお湖内のマングローブの一部は人工的に植えたものである。マングローブは国場川・饒波川沿いにもみられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「漫湖」の意味・わかりやすい解説

漫湖
まんこ

沖縄県沖縄島南西部,国場川と饒波川(のはがわ)が合流する那覇市豊見城市市街地に広がる河口干潟。シギチドリ類や絶滅の危惧されるクロツラヘラサギなど,数多くの渡り鳥が集まる国内有数の飛来地。干潟の西岸にはメヒルギ,ヤエヤマヒルギオヒルギなどのマングローブが広がる。1999年ラムサール条約に登録。

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百科事典マイペディア 「漫湖」の意味・わかりやすい解説

漫湖【まんこ】

沖縄県那覇市と豊見城市の境界,国場川と饒波(のは)川の合流地点に広がる湖。那覇市に属する湖面は埋め立てが進み,幅が狭まって国場川の一部の様相を呈する。河口から3kmほど内陸だが潮の満ち引きの影響を強く受け,干潮時には豊見城市側の湖南部が泥干潟となる。この干潟を横断するとよみ大橋の西側には水鳥湿地センターがあり,常設展示や関連行事が行われるほか観察スペースも設けられている。1999年5月,ラムサール条約登録湿地となる。
→関連項目豊見城[市]那覇[市]ラムサール条約

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事典 日本の地域遺産 「漫湖」の解説

漫湖

(沖縄県那覇市;沖縄県豊見城市)
ラムサール条約湿地」指定の地域遺産。
河口干潟、クロツラヘラサギ渡来地。国指定漫湖鳥獣保護区漫湖特別保護地区

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事典・日本の観光資源 「漫湖」の解説

漫湖

(沖縄県那覇市)
日本の重要湿地500」指定の観光名所。

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