普及版 字通 「滓(漢字)」の読み・字形・画数・意味
滓
13画
[字訓] おり・にごる・かす
[説文解字]
[字形] 形声
声符は宰(さい)。〔説文〕十一上に「澱(どろ)なり」とあり、水底に沈澱(ちんでん)した泥などをいう。宰の声は(し)に近く、には黒の意がある。〔釈名、釈采帛〕に「泥のきを滓と曰ふ」とあり、〔説文〕緇字条十三上に、黒色の帛(きれ)をいうとする。滓・・緇は、声義の通ずる字である。
[訓義]
1. おり、水底の沈澱物。
2. にごる、にごり、けがれ。
3. くろい、くろくけがれたもの。
4. かす、汁をのぞいた残り。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕滓 カス・シタム・ヨド・シル・アタラシ・ケガル 〔字鏡集〕滓 ヨド・カス・シル・トドム・ケガル・カスシル・コマヤカナリ・シタム・アタラシ
[語系]
滓・・(滋)tziは同声。みな黒の意がある。緇tzhiも声近く、同系の語であろう。
[熟語]
滓韻▶・滓盂▶・滓汚▶・滓淤▶・滓垢▶・滓濁▶・滓泥▶・滓澱▶・滓秕▶・滓方▶・滓累▶・滓穢▶
[下接語]
査滓・酒滓・汁滓・潤滓・塵滓・清滓・澄滓・泥滓・銅滓
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報