滅・亡・泯(読み)ほろびる

精選版 日本国語大辞典 「滅・亡・泯」の意味・読み・例文・類語

ほろ・びる【滅・亡・泯】

〘自バ上一〙 ほろ・ぶ 〘自バ上二〙
① なくなる。消え去る。死ぬ。死滅する。
書紀(720)仁徳一一年一〇月(前田本訓)「其の身、亡(ホロヒ)ざらくのみ」
② 成り立たなくなる。たちゆかなくなる。国、家系一家などが絶える。滅亡する。
※書紀(720)斉明六年一〇月(北野本訓)「本の邦、喪(ホロヒ)乱れて」
勢力影響力などが弱くなる。すたれる。衰退する。衰亡する。
※書紀(720)孝徳元年八月(北野本訓)「此の典(のり)幾に亡(ホロヒ)なまし」

ほろぼ・す【滅・亡・泯】

〘他サ五(四)〙
① ほろびるようにする。なくする。消滅させる。うしなう。また、死なせる。殺す。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)六「国の位を喪(ホロボシ)失せむ」
② 対立する敵をやっつけて、なくしてしまう。滅亡させる。
打聞集(1134頃)老者移他国事「七日内国をほろぼさむ」

ほろ・ぶ【滅・亡・泯】

[1] 〘自バ五(四)〙 =ほろびる(滅)
※大唐西域記長寛元年点(1163)四「興癈時に随ひ、存(また)く亡(ホロフ)こと運に有り」
[2] 〘自バ上二〙 ⇒ほろびる(滅)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android