溝咋神社(読み)みぞくいじんじや

日本歴史地名大系 「溝咋神社」の解説

溝咋神社
みぞくいじんじや

[現在地名]茨木市五十鈴町

安威あい川西岸にあり、溝咋玉櫛媛命を主神とし、相殿に媛蹈五十鈴媛命・溝咋耳命・天日方奇日方命・素盞嗚尊・天児屋根命を祀る。「延喜式」神名帳島下しましも郡の「溝咋ミソクヒノ神社鍬靫」に比定され、旧村社。もとしもノ宮と称し、相殿祭神は安威川をややさかのぼった学園がくえん町にあったかみノ宮に祀られていたもので、上ノ宮は明治四二年(一九〇九)に当社に合祀された。両社とも溝杭みぞくい(馬場村・目垣村・十一村・二階堂村・平田村)鎮守で、「溝杭郷牛頭天王上下両社」(社蔵千手観音木版裏書)といわれた。

「日本書紀」神代巻に、事代主神と三島溝(玉櫛姫)との間に生れたのが姫蹈五十鈴姫命で、この姫が後に神武天皇の正妃となったとあり、同書神武即位前紀庚申年八月一六日条にも同様の話がみえ、玉櫛姫は三島溝耳神の娘とされている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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