(読み)みなもと

精選版 日本国語大辞典 「源」の意味・読み・例文・類語

み‐な‐もと【源】

〘名〙 (「な」は「の」の意で、「水の本」の意)
① 川の水の流れ出るもと水源
常陸風土記(717‐724頃)茨城「信筑の川と謂ふ。源(みなもと)筑波の山より出で」
事物の起こったり、始まったりするもと。根源起源
※栄花(1028‐92頃)歌合藤壺の花はことわり劣らじとみなもとさへも開けたるかな」

げん【源】

〘名〙 もとになる物事。みなもと。
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺「今弓張月一書〈略〉悉遵正史、並不巧借一事妄設一語以滋世人之惑。故有源有委。可徴可拠」 〔荀子君道

みなもと【源】

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デジタル大辞泉 「源」の意味・読み・例文・類語

みなもと【源】[姓氏]

姓氏の一。皇族賜姓の一つで、弘仁5年(814)嵯峨天皇が諸皇子に源姓を賜って以来、清和源氏村上源氏宇多源氏をはじめ十余流の諸源氏が出た。そのうち清和天皇の子貞純親王の流れである清和源氏が最も栄え、のちに嫡流頼朝鎌倉幕府を開いた。
[補説]「源」姓の人物
源有仁みなもとのありひと
源家長みなもとのいえなが
源実朝みなもとのさねとも
源重之みなもとのしげゆき
源順みなもとのしたごう
源高明みなもとのたかあきら
源隆国みなもとのたかくに
源為朝みなもとのためとも
源為憲みなもとのためのり
源為義みなもとのためよし
源親行みなもとのちかゆき
源経信みなもとのつねのぶ
源経基みなもとのつねもと
源融みなもとのとおる
源俊頼みなもとのとしより
源範頼みなもとののりより
源博雅みなもとのひろまさ
源信みなもとのまこと
源通親みなもとのみちちか
源通具みなもとのみちとも
源満仲みなもとのみつなか
源光行みなもとのみつゆき
源師房みなもとのもろふさ
源行家みなもとのゆきいえ
源義家みなもとのよしいえ
源義経みなもとのよしつね
源義朝みなもとのよしとも
源義仲みなもとのよしなか
源義平みなもとのよしひら
源義光みなもとのよしみつ
源頼家みなもとのよりいえ
源頼朝みなもとのよりとも
源頼信みなもとのよりのぶ
源頼政みなもとのよりまさ
源頼光みなもとのよりみつ
源頼義みなもとのよりよし

み‐な‐もと【源】

《「な」は「の」の意の格助詞。「もと」の意》
川の水などの流れ出るもと。水源。「この川は北アルプスに発する」
物事の起こりはじめるもと。起源。根源。「諸悪
[類語](1水源源流源泉/(2始まり始め起源根源源流本元物種温床濫觴源泉起こり発端端緒嚆矢糸口とば口取っ掛かり手掛かり足掛かり道を付ける

げん【源】[漢字項目]

[音]ゲン(漢) [訓]みなもと
学習漢字]6年
水流の発する所。「源泉源流水源地抜本塞源ばっぽんそくげん
物事の出てくるもと。「淵源えんげん起源語源光源根源財源資源字源震源電源病源本源
四姓の一。源氏。「源平藤橘げんぺいとうきつ
[名のり]はじめ・もと・よし

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