満州文字(読み)マンシュウモジ

デジタル大辞泉 「満州文字」の意味・読み・例文・類語

まんしゅう‐もじ〔マンシウ‐〕【満州文字】

満州族満州語表記に用いてきた音素文字しん太祖の時にモンゴル文字を応用することになり、2代太宗の時にこれらの文字に丸や点を付するなどの改良をして成立

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精選版 日本国語大辞典 「満州文字」の意味・読み・例文・類語

まんしゅう‐もじ マンシウ‥【満州文字】

〘名〙 満州語を表記する文字。一七世紀に蒙古文字を改良して作られた音素文字。満字。満文。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「満州文字」の意味・わかりやすい解説

満州文字
まんしゅうもじ
Manchu script

満州語文献に用いられる文字。1632年にダハイ達海)が太宗ホンタイジ皇太極)の命を受けてつくった,いわゆる有圏点満州文字をさす。モンゴル文字圏点(「◦」や「﹅」)をつけて満州語の音を正確に表せるように改良したもの。音素文字ではあるが一語は続けて書き表し,同音の字が語頭,語中,語末字形を異にすることがある。縦書きで,行は左から右へ追う。

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旺文社世界史事典 三訂版 「満州文字」の解説

満州文字
まんしゅうもじ

清の女真人(満州人)がつくった文字
明末の女真人が自民族の言語モンゴル語に訳し,モンゴル文字で記録していた不便さを解消しようと,ヌルハチが1601年につくらせた。字体は,モンゴル文字の字音を借りて書写するもの(無圏点文字)であったが,1632年太宗の時代に同字異音を区別する点や円(圏)を加えた(有圏点文字)。清朝では満州文字を国字と呼んで,公文書はこれで記録された。

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改訂新版 世界大百科事典 「満州文字」の意味・わかりやすい解説

満州文字 (まんしゅうもじ)

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世界大百科事典(旧版)内の満州文字の言及

【満州語】より

…シベ族の総人口は4万4000(1978)であるが,そのうちシベ語を使う新疆のシベ人は2万余りである。満州語には,口語と満州文字で書く文語とがある。
[特徴]
 満州語の音韻については,文語によってみると,同一の語幹のなかに,通常は,aとəがともにあらわれることはなく,またoとəがともにあらわれることもない。…

※「満州文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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