満中陰志(読み)まんちゅういんし

献辞辞典 「満中陰志」の解説

満中陰志

中陰法要(中陰が満った時の法要)時の志という 意味合いがあり、特に西日本地区で多く用いられるもので、仏教の忌明け法要後に喪家より出 席者や弔慰金品を頂いた先様に対して贈る香奠返しの表書きの献辞(上書き)に用いられます。「中陰」とは、仏教における考えである逝去後四十九日(七七日忌)までの「死者の霊がこの世とあ の世の間をさまよう期間」を言い、「満中陰」とはその中陰が満たって四十九日目の忌明けを迎え、死者があの世へ辿り着いた(無事成仏した)ことを言います。「志」とは、謝意を表す言葉で、「お蔭様で無事満中陰を迎えました」という感謝の気持ちを表し ています。

出典 (株)ササガワ献辞辞典について 情報

デジタル大辞泉 「満中陰志」の意味・読み・例文・類語

まんちゅういん‐し【満中陰志】

《「中陰」は人の死後49日の期間。「満中陰」は49日目の忌明けの日を迎えること》仏式で、香典返しのこと。また、その表書きに記す言葉。関西で使う。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カッシーニ(Giovanni Domenico Cassini)

イタリア系フランス人の天文学者。カシニともいう。ニース近郊に生まれ、ジェノバで聖職修業中に、ガリレイの弟子カバリエリに師事して数学・天文学を修得し、1650年25歳でボローニャ大学教授に任ぜられた。惑...

カッシーニ(Giovanni Domenico Cassini)の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android