精選版 日本国語大辞典 「湛」の意味・読み・例文・類語
たたわし・い たたはしい【湛】
〘形口〙 たたわし 〘形シク〙 (四段動詞「たたう(湛)」の形容詞化した語)
① (満月のように)満ちているさまである。欠けたところのないさまである。
② 大きくて威厳がある。いかめしく、立派である。厳格である。
③ 性格がきつい。また、口やかましい。
たた・える たたへる【湛】
〘他ア下一(ハ下一)〙 たた・ふ 〘他ハ下二〙
① 水などをいっぱいに満たす。あふれるばかりにする。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「月日経るままに、ただ涙の海をたたへてゐたり」
② ある表情や趣をいっぱいに浮かべる。
たた・ゆ【湛】
※文明本節用集(室町中)「湛 タタユル」
[2] 〘自ヤ下二〙 いっぱいに満ちている。充満する。
※日葡辞書(1603‐04)「シヲガ tatayuru(タタユル)」
たた・う たたふ【湛】
[1] 〘自ハ四〙 いっぱいに満ちる。充満する。
※御巫本日本紀私記(1428)神代上「脹満大高 波礼多々倍利(はれタタヘり)」
[2] 〘他ハ下二〙 ⇒たたえる(湛)
たたえ たたへ【湛】
※俳諧・雑談集(1692)上「庭草取などして、そのほどの池のたたえに、水かがみ見けるさまを」
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