世界大百科事典(旧版)内の温糟の言及
【和菓子】より
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[点心の菓子]
鎌倉時代になって禅が伝えられると,それに伴って喫茶や点心(てんじん)の風習が広まった。点心は定時の食事のほかに喫する間食のことで,室町初期の《庭訓往来》以下の往来物には水繊(すいせん),温糟(うんぞう),糟鶏(そうけい)といったもののほか,鼈羹(べつかん),猪羹(ちよかん),羊羹(ようかん)といった羹の類,饂飩(うどん),索麵(そうめん)などの麵類,および饅頭(まんじゆう)や餅の名が点心の品目として列挙されている。水繊は水溶きした葛粉を加熱し固めて細切りにするもので,現在の葛切(くずきり)にあたり,温糟は酒かすを入れてみそ仕立てにした粥,糟鶏はこんにゃくを薄いみそ汁で煮たものとされているが,とにかくそうしたものや麵類とともにようかんやまんじゅうが点心として用いられた。…
※「温糟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」