渤海油田群(読み)ぼっかいゆでんぐん

改訂新版 世界大百科事典 「渤海油田群」の意味・わかりやすい解説

渤海油田群 (ぼっかいゆでんぐん)

渤海沿岸および渤海内に存在する油田総称。渤海は華北堆積盆地の北部に位置し,本盆地内には勝利,遼河大港,華北,中原等の油田が分布する。渤海における石油探鉱は1960年に中国が独自に着手し,80年までに56坑の試探掘井を掘削し,埕北,海四等の3油田を発見した。80年以降は日本,フランスが中国との合作によって16坑の試探掘を行った。日中石油開発(株)は試掘井8坑を掘削,うち5坑成功,探掘井4坑を掘削,うち3坑が成功という成果を収めた。埕北油田については従来9坑井から中国によって採油が行われていたが,埕北石油開発(株)はこの油田の再開発を行うべく作業を進めている。中国原油の一般的性状は,ワックス分が多く(8~17%),流動点が高く(+15~+30℃),硫黄分が少ない(0.04~0.4%)ことである。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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