渡辺一(読み)わたなべ・かず

朝日日本歴史人物事典 「渡辺一」の解説

渡辺一

没年天保10.10.7(1839.11.12)
生年:明和4(1767)
江戸後期和算家通称治右衛門,字は貫卿,東岳と号した。俳号西河陸奥国信夫郡(福島県)土湯生まれ。19歳のとき,須永通屋に学び,会田安明と土湯で会い,31歳まで江戸で安明に師事。寛政9(1797)年二本松藩に召し出され,文政2(1819)年20石,12年65石を給せられ,二本松で最上流和算を盛んにした。多数の著述があるが,『算法身之加減』は復刻されている。師の安明との交際は密で,安明に送った手紙を集めた「渡辺文書」はこのことをよく表している。さらに,文政2年会田の3回忌に江戸浅草観音境内に記念の算子塚を建てたとき,碑前に捧げた題術3題などを集めたのが『謹薦算法』(1819)である。

(道脇義正)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「渡辺一」の解説

渡辺一 わたなべ-かず

1767-1839 江戸時代後期の和算家。
明和4年7月27日生まれ。生家は陸奥(むつ)信夫(しのぶ)郡(福島県)土湯(つちゆ)の旅館。会田安明(やすあき)にまなび,最上(さいじょう)流をひろめた。文政2年陸奥二本松藩につかえる。門人に佐久間質(しつ)ら。天保(てんぽう)10年10月7日死去。73歳。初名は一積。字(あざな)は貫卿。通称は治右衛門。号は東岳,西河など。著作に「算法貫通全表」など。

渡辺一 わたなべ-はじめ

わたなべ-かず

渡辺一 わたなべ-いち

わたなべ-かず

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「渡辺一」の解説

渡辺一 (わたなべかず)

生年月日:1767年7月27日
江戸時代中期;後期の和算家
1839年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android