渡名喜(村)(読み)となき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「渡名喜(村)」の意味・わかりやすい解説

渡名喜(村)
となき

沖縄県島尻郡(しまじりぐん)にある村。沖縄本島那覇市の北西約58キロメートルにある渡名喜島と、無人島の入砂島(いりすなじま)の2島からなる。渡名喜島の北部は火成岩類、南は古生層の山地状の地形。那覇泊(とまり)港および久米(くめ)島兼城(かねぐすく)港との間に定期船がある。集落は島の中央部の低地に立地し、周辺の畑は短冊型に区画され、地割制の名残(なごり)をとどめている。また、渡名喜島の農村集落として、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。半農半漁で、サツマイモ大豆ラッカセイなどの栽培が行われているほか、サツマイモを飼料とした養豚が盛んでモチキビが特産漁業は小型船による沿岸漁業が主体。グスク時代の渡名喜里遺跡があり、渡名喜県立自然公園にも指定されている。面積3.87平方キロメートル、人口346(2020)。

[堂前亮平]

『『渡名喜村史』(1983・渡名喜村)』


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