渋民(読み)シブタミ

デジタル大辞泉 「渋民」の意味・読み・例文・類語

しぶたみ【渋民】

岩手県盛岡市地名。旧村名。石川啄木いしかわたくぼく郷里

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精選版 日本国語大辞典 「渋民」の意味・読み・例文・類語

しぶたみ【渋民】

岩手県盛岡市の北隣、玉山村の地名。北上川をはさみ西に岩手山、東に姫神山がそびえる。奥州街道盛岡と沼宮内の間にあった旧宿駅石川啄木出生地

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改訂新版 世界大百科事典 「渋民」の意味・わかりやすい解説

渋民 (しぶたみ)

岩手県盛岡市の旧玉山村の中心集落。1889年渋民村となり,1954年玉山村に合体石川啄木故郷で,彼の〈かにかくに渋民村は恋しかりおもひでの山おもひでの川〉はよく知られる。西に岩手山(2038m),東に北上高地の残丘姫神(ひめかみ)岳(1124m)を望み,中央を北上川が流れる。近世には奥羽街道宿場町として栄えたが,1891年東北本線開通によって一時衰退,1950年渋民駅建設とともに駅前を中心に新しい集落が形成された。国道4号線沿いに発達した街村型の集落を中心に,啄木幼年時代をすごした宝徳寺代用教員時代の渋民小学校の復元校舎,遺品などを集めた石川啄木記念館があり,北上河畔には〈やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに〉の歌碑がある。啄木の命日,4月13日には啄木祭が開かれる。姫神山麓はスズランの咲く初夏,秋の紅葉期には訪れる人が多い。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「渋民」の意味・わかりやすい解説

渋民
しぶたみ

岩手県中部,盛岡市北西部の旧村域。 1889年村制施行。 1954年藪川村,玉山村と合体し玉山村となる。 2006年盛岡市に編入。詩人石川啄木の出身地として有名。西に岩手山 (2038m) ,東に姫神山 (1124m) を望み,中央を北上川が流れる詩情豊かな地域。かつては奥羽街道 (→奥州街道 ) の宿駅として栄え,啄木が幼年時代を過ごした宝徳寺や代用教員時代の渋民小学校,石川啄木記念館などがある。企業誘致も進み,盛岡工業団地がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「渋民」の意味・わかりやすい解説

渋民
しぶたみ

岩手県中央部、盛岡市(もりおかし)の北部にある一地区。近世は奥羽街道の宿駅で、詩人石川啄木(たくぼく)の故郷として知られる。西に岩手山、東に姫神(ひめかみ)岳を望み、中央を北上(きたかみ)川が流れる。啄木が幼年時代を過ごした宝徳寺、代用教員であった渋民小学校、北上川畔の歌碑や石川啄木記念館などがある。

[川本忠平]

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百科事典マイペディア 「渋民」の意味・わかりやすい解説

渋民【しぶたみ】

岩手県中部,岩手郡玉山村(現・盛岡市)の一地区。盛岡市の北,アイジーアールいわて銀河鉄道が通じる。詩人石川啄木の故郷として知られ,北上川のほとり,西に岩手山,東に姫神山を望む地に啄木の歌碑が立つ。

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世界大百科事典(旧版)内の渋民の言及

【玉山[村]】より

…主産業は農業で,米のほかホップ,野菜などの栽培,畜産が行われる。外山早坂高原県立自然公園に含まれる岩洞(がんどう)湖,スズランの名所として知られる姫神山などの景勝地があり,姫神山西麓の渋民は石川啄木の生地で,啄木記念館がある。【松橋 公治】。…

※「渋民」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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