清真教(読み)セイシンキョウ

デジタル大辞泉 「清真教」の意味・読み・例文・類語

せいしん‐きょう〔‐ケウ〕【清真教】

中国で、イスラム教の称。

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旺文社世界史事典 三訂版 「清真教」の解説

清真教
せいしんきょう

イスラームの中国での呼称
教徒が清浄を尊ぶことに由来。その寺院清真寺または礼拝寺と呼び,西アジアのモスクに相当する。元代以前に創建された寺院は広州懐聖寺泉州清浄寺杭州真教寺などそれぞれ寺名が異なるが,明代以後のイスラーム寺院はすべて礼拝寺と称し,明末期・清初期には清真寺の名が一般化した。寺院は宗教・教育の機関として教徒結合の中核であった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「清真教」の意味・わかりやすい解説

清真教
せいしんきょう
Qing-zhen-jiao

中国におけるイスラム教の呼称。その寺院 (モスク) は清真寺と呼ばれる。7世紀には中国に伝来したといわれるイスラムは,回教,回々教,その教徒は回々,回教人,東干,漢国などと呼ばれていたが,元の順宗のときに勅許を得,清真教と呼ばれるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の清真教の言及

【イスラム】より

…イスラムそれ自体が宗教の名であるから,イスラム教と呼ぶ必要はない。かつて欧米ではモハメッド教,マホメット教Mohammedanism,中国で清真教,回回教,回教,日本でも回教と呼ばれたことがあるが,正しい呼称ではないために現在ではほとんど用いられなくなっている。
[拡大するイスラム]
 610年にメッカでムハンマド(日本ではしばしばマホメットと呼ばれる)がイスラムを創唱したとき,その教えを信じてムスリムとなったのは,妻ハディージャ,いとこのアリー,友人アブー・バクルなどわずか数人にすぎなかった。…

※「清真教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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