添田知道(読み)そえだともみち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「添田知道」の意味・わかりやすい解説

添田知道
そえだともみち
(1902―1980)

文筆家。筆名添田さつき放浪演歌師として著名な添田唖蝉坊(あぜんぼう)の長男。東京・浅草に生まれ、日本大学中学中退後、堺利彦(さかいとしひこ)の売文社で働く。父親に倣って演歌作詞作曲などを手伝い、また大衆小説も書く。戦争下の1942年(昭和17)、自分が卒業した貧民街の万年小学校長坂本龍之輔をモデルに、書き下ろし長編小説『教育者』で第6回新潮社文芸賞を受ける。全四巻、2400枚のこの大長編は、未完のまま終わった。63年(昭和38)『演歌の明治大正史』で第18回毎日出版文化賞を受賞。ほかに『日本春歌考』(1966)などがある。

安田 武]

『『添田唖蝉坊・知道著作集』五巻・別巻一(1982・刀水書房)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「添田知道」の解説

添田知道 そえだ-ともみち

添田さつき(そえだ-さつき)

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