混成酒(読み)こんせいしゅ

精選版 日本国語大辞典 「混成酒」の意味・読み・例文・類語

こんせい‐しゅ【混成酒】

〘名〙 いろいろの原料酒や香料調味料などをまぜ合わせて作った酒。多く蒸留酒で作られるが、醸造酒のこともある。みりん果実酒リキュールの類。
※情歌大一座(1901)〈野暮鶯編〉「外に増花アルコールゆゑ主はこのごろ混成(コンセイシュ)

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デジタル大辞泉 「混成酒」の意味・読み・例文・類語

こんせい‐しゅ【混成酒】

蒸留酒醸造酒に、糖分果実などを加えた酒。リキュール類・甘味果実酒梅酒薬酒みりん白酒など。再製酒
[類語]醸造酒蒸留酒合成酒酒類さけるい酒類しゅるい般若湯アルコール御酒お神酒銘酒美酒原酒地酒忘憂の物日本酒清酒濁酒どぶろく濁り酒生酒新酒古酒樽酒純米酒灘の生一本本醸造酒吟醸酒大吟醸冷や卸し屠蘇とそ甘露酒卵酒白酒甘酒焼酎泡盛ビール葡萄酒ワインウイスキーブランデーウオツカラムテキーラジン焼酎リキュール果実酒梅酒薬酒やくしゅみりん白酒しろざけ紹興酒ラオチューマオタイチューカクテルサワージントニックジンフィーズカイピリーニャマティーニ

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飲み物がわかる辞典 「混成酒」の解説

こんせいしゅ【混成酒】


醸造酒や蒸留酒に果実、糖分、香辛料などの他の物品を加えてつくった酒。果実酒、薬酒、リキュールなど。酒税法上の種類では「混成酒類」は「合成清酒」「みりん」「甘味果実酒」「リキュール」「粉末酒」「雑酒」の6品目に該当するもの(ただしアルコール分10度未満かつ発泡性のある酒類を除く)をいう。◇「再製酒」ともいう。⇒蒸留酒醸造酒

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「混成酒」の意味・わかりやすい解説

混成酒
こんせいしゅ

製造法によって分類した酒類の一つ。酒類をその製造法で分類すると、醸造酒、蒸留酒、混成酒の三つに分けられる。このうち混成酒は、アルコールや酒類に、香り、味、色の成分薬剤草根木皮など)を混合したり、あるいは酒類どうしを混ぜ合わせてつくる酒。合成清酒、みりん、甘味果実酒、リキュールやカクテルも混成酒ということになる。ただし、日本の酒税法のなかには、混成酒という分類はない。

[秋山裕一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「混成酒」の意味・わかりやすい解説

混成酒
こんせいしゅ
composite liquor; mixed drink

既製の酒に糖分,アルコール,果実,香味料あるいは薬料などを加えて造った再製酒。最も代表的なものに日本の梅酒ヨーロッパリキュールなどがある。薬酒と味醂も混成の一種。薬酒は中国が本場で,焼酎に草根,木皮,花,動物の骨,角などの漢薬を加え香味と薬効をつけたもの。

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世界大百科事典(旧版)内の混成酒の言及

【酒】より

… 日本の酒税法では,酒は〈アルコール分1度(容量比で1%)以上の飲料〉と定義され,液体に限らず糖類でアルコールなどの分子をくるんだ粉末状のものも酒とみなされるが,みそ,しょうゆのようにアルコールを1%以上含むものであっても嗜好(しこう)飲料として供しえないものは酒から除外されている。
【酒の種類】
 酒は,製造法のうえから醸造酒,蒸留酒,混成酒の3種に分類されるが,日本の酒税法では清酒,合成清酒,焼酎,みりん,ビール,果実酒類,ウィスキー類,スピリッツ類,リキュール類,雑酒の10種類に分類される。なお酒税法上の種類名を製品に表示することが義務付けられている。…

※「混成酒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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