混合栄養(生物)(読み)こんごうえいよう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「混合栄養(生物)」の意味・わかりやすい解説

混合栄養(生物)
こんごうえいよう

生物の栄養形式の一種で、独立栄養従属栄養両方を行うこと。ヤドリギなどの半寄生植物は他の植物に寄生して、その植物から水分無機塩類有機物を摂取して従属栄養を行うとともに、自らも光合成によって独立栄養を行っている。また食虫植物も光合成によって独立栄養を行っているが、虫をとらえてこれから有機物を得ているので混合栄養である。これら混合栄養を行う植物は、炭素については光合成によって十分にまかなわれるので、むしろこれら植物が生育する環境に不足している窒素リン酸カリウムなどを摂取するためと思われる。

吉田精一

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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