深重(読み)シンチョウ

デジタル大辞泉 「深重」の意味・読み・例文・類語

しん‐ちょう【深重】

[名・形動]《「じんちょう」とも》
いくえにも重なること。著しく大きいこと。また、そのさま。しんじゅう。「深重な罪を負う」
深みがあって重々しいさま。
「其書の意味―、論説高尚にして」〈織田訳・花柳春話

しん‐じゅう〔‐ヂユウ〕【深重】

[名・形動]《古くは「じんじゅう」》「しんちょう(深重)1」に同じ。
「その―な罪の子をゆるしてくださる仏様」〈倉田出家とその弟子

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「深重」の意味・読み・例文・類語

しん‐じゅう ‥ヂュウ【深重】

〘名〙 (形動) (古くは「じんじゅう」) 幾重にもつみ重なること。度数の多く重なること。深く大きいこと。また、そのさま。しんちょう。
今昔(1120頃か)五「我等前世(ぜんぜ)に罪障深重にして賤き獣と生たり」
太平記(14C後)一二「慈悲深重(ジンヂウ)にして、三衣の破れたる事をかなしまず」 〔張九齢‐晩憩王少府東閣詩〕

しん‐ちょう【深重】

〘名〙 (形動) (「じんちょう」とも)
※米沢本沙石集(1283)二「慈悲深重(シンテウ)の故に浄土にも居給はず」
② 深みがあっておもおもしいこと。また、そのさま。〔布令字弁(1868‐72)〕

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普及版 字通 「深重」の読み・字形・画数・意味

【深重】しんちよう

慎重。〔三国志、魏、伝〕初め太子未だ定まらず、而して臨(りんし)侯(曹)植、り。~太(操)、(ぎよう)に問ふ。對(こた)へて曰く、庶を以て宗に代ふるは、先王の戒めなり。願はくは陛下、深重に之れを察せよと。

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