涸沢(読み)からさわ

精選版 日本国語大辞典 「涸沢」の意味・読み・例文・類語

から‐さわ ‥さは【涸沢】

〘名〙 水の干上がった沢。また、その跡。登山路にも利用
幸木(1948)〈半田良平〉昭和一一年「涸沢(カラサハ)にのこる斑雪(はだれ)をあやしみてのぼり来し路は雪にましろき」

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デジタル大辞泉 「涸沢」の意味・読み・例文・類語

から‐さわ〔‐さは〕【×涸沢】

水が干上ってしまった沢。

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改訂新版 世界大百科事典 「涸沢」の意味・わかりやすい解説

涸沢 (からさわ)

飛驒山脈(北アルプス)南部穂高岳の東山腹にあるカール(圏谷)。長野県松本市に属する。氷河に運ばれた大きな石が厚く堆積しているがれ場であることから,地名がついたという。冬季積雪初秋まで残り,日本の三大雪渓の一つ。ここからの水は横尾谷を経て梓川に注ぐ。標高は2500m。穂高連峰への玄関口で展望がよく,水も豊富で夏場は登山客が大勢幕営する。井上靖の《氷壁》の舞台ともなった。夏は岩場の間に咲き乱れる高山植物,秋は紅葉が美しい。
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普及版 字通 「涸沢」の読み・字形・画数・意味

【涸沢】こたく

水のかれた沢。〔管子、水地〕涸澤數百、谷の徙(うつ)らず、水のえざるは、慶忌(沽沢の神)を生ず。

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