海松(読み)ウミマツ

デジタル大辞泉 「海松」の意味・読み・例文・類語

うみ‐まつ【海松】

海岸に生えている松。
ウミカラマツ別名
海藻「みる」にあてた「海松」の訓読み
「おぼつかな今日はの日か海人あまならば―をだに引かましものを」〈土佐

みる【海松/水松】

ミル科の緑藻干潮線から水深約30メートルの岩上に生え、高さ20~40センチ。体は丸ひも状で二またに分枝を繰り返し、扇状となる。食用。みるめ。みるぶさ。みるな。またみる。 春》「汐満ぬ雫うれしや籠の―/召波
海松色みるいろ」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「海松」の意味・読み・例文・類語

うみ‐まつ【海松】

〘名〙
海辺の松。
源氏(1001‐14頃)澪標「うみ松や時ぞともなきかげにゐて何のあやめもいかにわくらむ」
② フトヤギ科の刺胞動物一種。群体は樹枝状で、緻密(ちみつ)な黒い角質の骨軸をもつところから、俗にクロサンゴとも呼ばれる。相模湾以南の暖海に分布し、一〇〇~二〇〇メートルの海底に着生する。〔大和本草(1709)〕
③ (「海松」の訓読み) 海藻「みる(海松)」の異名
土左(935頃)承平五年一月二九日「おぼつかなけふは子の日か海人ならばうみまつをだにひかましものを」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「海松」の解説

海松 (ミル・ウミマツ)

学名Codium fragile
植物。ミル科の緑藻

海松 (カンショウ)

植物。マツ科の常緑針葉高木。チョウセンマツの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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