海徳(読み)かいとく

精選版 日本国語大辞典 「海徳」の意味・読み・例文・類語

かいとく【海徳】

[1] 過去無量劫に現われた仏で、現在の諸仏はみな、この仏に従って発願するとし、寿命に限りがなく、光明はあまねく照らすといわれる。
※浄業和讚(995‐1335)中「海徳初際の如来より 乃至釈迦諸仏まで みなこれ弘誓に乗じつつ 悲智双行したまへり」 〔法事讚‐上〕
[2] 〘名〙 仏語。海にそなわる美徳。八または十を数える。死臭を容れない、増減がない、など。海八徳経や華厳経に説かれる。
正法眼蔵(1231‐53)現成公案「しかあれど、この大海、まろなるにあらず、方なるにあらず、のこれる海徳、つくすべからざるなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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