海の中道(読み)うみのなかみち

精選版 日本国語大辞典 「海の中道」の意味・読み・例文・類語

うみ【海】 の 中道(なかみち)

福岡市北部、玄界灘博多湾を区切り、志賀島に連なる砂州

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日本歴史地名大系 「海の中道」の解説

海の中道
うみのなかみち

三苫みとまから志賀しか島にかけて延びる陸繋砂洲で、玄界灘と博多湾(福岡湾)を画する。玄海国定公園の一部。総延長約一二・三キロ。鳥取県のゆみヶ浜(夜見ヶ浜)に次ぐ国内第二位の長さの砂洲で、陸繋砂洲としては国内最長である。砂洲には標高約四一メートルのおお岳や約二一メートルの岳などの古第三系の基盤岩の丘がみられるが、おおむね砂丘に覆われている。砂丘を構成する砂層は更新世の古砂丘を構成する奈多砂層と、沖積世の後氷期の海進以後に形成された旧砂丘および新砂丘を構成する海の中道砂層とに区分され、古砂丘の標高は約三四メートルに達する。奈多砂層は阿蘇カルデラや阿多カルデラの噴火起源の火山灰層を挟み、約一二万五〇〇〇年前の最終間氷期の高海水準期に堆積した海浜砂およびその後に堆積した風成砂から構成される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「海の中道」の意味・わかりやすい解説

海の中道
うみのなかみち

福岡県北西部、玄界灘(げんかいなだ)と博多湾(はかたわん)をくぎり、天然の防波堤をなす半島。福岡市東区に属す。長さ約12キロメートル、幅0.5~2キロメートル。低い古第三紀層丘陵群をつなぐ砂州で、先端は「道切(みちきれ)」(満切)となり、架橋志賀島(しかのしま)と結ばれる。南の向浜(むかいはま)では、西戸崎(さいとざき)と雁の巣(がんのす)に砂嘴(さし)が発達している。雁の巣から海の中道大橋、埋立地「アイランドシティ」を通って香椎(かしい)浜に至る陸路が通じる。江戸時代に植えられたクロマツによる白砂青松の景勝地で、志賀島とともに玄海国定公園の一部を形成する。1981年(昭和56)に開園された国営の「海の中道海浜公園」をはじめ、行楽地として海水浴やハイキングにも利用されている。基底部の奈多(なた)は半農半漁の集落であったが、近年住宅地化が進行。西戸崎には炭鉱があった。西戸崎までJR香椎線が通じる。

[石黒正紀]


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デジタル大辞泉プラス 「海の中道」の解説

海の中道

福岡県福岡市東区、玄界灘と博多湾を分ける陸繋大砂州。玄界灘に面する海岸沿いには松林が広がり「日本の白砂青松100選」に選定されている。西側には約300ヘクタールの広大な敷地を持つ国営公園「海の中道海浜公園」があり、北九州地方の一大レジャースポットとなっている。

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事典・日本の観光資源 「海の中道」の解説

海の中道

(福岡県福岡市東区)
日本の白砂青松100選」指定の観光名所

海の中道

(福岡県福岡市東区)
福岡県文化百選 道編」指定の観光名所。

海の中道

(福岡県福岡市東区)
日本の渚・百選」指定の観光名所。

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