浮標(読み)ブイ

デジタル大辞泉 「浮標」の意味・読み・例文・類語

ブイ【浮標】[戯曲]

三好十郎戯曲。昭和15年(1940)、新築地劇団八田元夫演出初演日中戦争が近づく時代を背景に、病に倒れた妻を看病する画家苦悩を描く。

ふ‐ひょう〔‐ヘウ〕【浮標】

港湾河海などの水面に浮かべておく標識暗礁所在航路錨地びょうちなどを知らせる航路標識用と、係船用がある。ブイ
漁網などについている浮き。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「浮標」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ひょう ‥ヘウ【浮標】

〘名〙
① 港湾・河川湖沼・海などの水面の特定の場所に浮かべる標識。航路・錨地・暗礁・浅瀬などを知らせる航路標識用のものと、船舶をつなぎとめるための繋留浮標とがある。ブイ。
小学読本(1873)〈榊原芳野〉一「近来一種浮標といふ物を標とするあり」
② 網・漁具などのうき。
旅日記から(1920‐21)〈寺田寅彦〉五「大きな釣針を借りて来て此れに肉片をさし〈略〉浮標にはライフブイを縛りつけて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浮標」の意味・わかりやすい解説

浮標
ふひょう
buoy

ブイともいう。海上あるいは海中に浮んでいて推進力をもたない構造物。ブイは海底その他の構築物に係留されているものと,海流や風に流されていくものに大きく分けられる。前者は浅瀬や岩の位置の標示などの海難防止のために用いられたり,海底に設置された計器類の位置標示などに用いられることが多い。後者は海流の様子を調査するのによく用いられる。最近では人工衛星によってブイの位置を観測することが可能になり,黒潮などの大海流にブイを投じ,それを追跡することによって黒潮の流路を探る試みがなされている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「浮標」の意味・わかりやすい解説

浮標【ふひょう】

ブイ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

普及版 字通 「浮標」の読み・字形・画数・意味

【浮標】ふひよう

ブイ。

字通「浮」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の浮標の言及

【航路標識】より


[航路標識の種類]
 (1)夜標 灯火によってその位置を示し,特定の灯光信号を発して,主として夜間航行の目標とするが,昼間の目標としても十分効力のある構造と彩色を備えている。夜標の種類としては,遠距離からの目標あるいは港湾および沿岸航路の標識となる灯台,暗礁や浅瀬上に設置し,乗揚げを予防する灯標,暗礁や浅瀬を示し乗揚げを予防し安全な航路を表示するブイ形式の灯浮標,沖合または航路上重要な位置に定置する灯船,航行困難な狭水道や狭い湾口,港口などの航路線を2個以上の標識で示す導灯,狭水路などを安全航行できるように可航水路を白光で,その外側危険水域を緑光および紅光で示す指向灯,険礁,防波堤先端などの危険物付近海面を照射する照射灯などがある。航路標識の灯火は一般の灯火と識別しやすいように,また付近にある他の航路標識との誤認を避けるために特定の灯火の色と発射状態(灯質)を決めている。…

【ブイ】より

…水面上に浮かんで位置を標示する浮体をいい,標示内容や方法に応じて浮標,浮環,浮具などとも呼ばれる。ブイには航路標識の浮標や係船浮標のように係留されるものと,救命浮環のように係留されないものとがある。…

※「浮標」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android