浮島(茨城県)(読み)うきしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「浮島(茨城県)」の意味・わかりやすい解説

浮島(茨城県)
うきしま

茨城県南部、稲敷市(いなしきし)の一地区。霞ヶ浦(かすみがうら)の南部にあり、もとは南北1.5キロメートル、東西7.2キロメートル、周囲約12キロメートルの紡錘(ぼうすい)形の島で、人口2400人ほどの浮島村であった。稲敷台地の一部が野田奈(のだな)川の入り江で分離されてできた。特産の浮島ダイコンは、舟で沿岸の町に売り出されていた。水郷筑波(すいごうつくば)国定公園の一部をなし、夏は涼しく冬温暖で「夢の浮島」といわれる観光地。野田奈川は昭和初期に干拓され、橋も架けられ陸続きとなった。保元(ほうげん)の乱で流された藤原教長(のりなが)の配所跡がある。

[櫻井明俊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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