浮島(気象)(読み)うきしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「浮島(気象)」の意味・わかりやすい解説

浮島(気象)
うきしま

海岸で島やを眺めたとき、それらと水面との境界が切れ込んで見えたり、場合によっては島や岬が浮き上がって見える現象。暖かい海面上に冷たい空気がある場合、すなわち上冷下暖の状態のときにおこる。逃げ水の現象と同じ仕組みで、島浮き、浮景(ふけい)などともいう。日本の近海ではほとんど毎日のようにこの現象を見ることができる。これに反して、冷たい海面上に暖かい空気がある場合(上暖下冷)には、船が空中に浮き上がって見える。このとき、とくに地平線下のものが浮き上がって目に見えるようになる現象をルーミングloomingという。

[大田正次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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