浮坊主(読み)うかれぼうず

精選版 日本国語大辞典 「浮坊主」の意味・読み・例文・類語

うかれ‐ぼうず ‥バウズ【浮坊主】

[1] 〘名〙
修行などをしないで、浮かれ歩く坊主
浮世草子傾城禁短気(1711)六「ただ一向に念比(ねんごろ)すべし。うかれ坊主(ボウズ)が心企(くはだて)、是に過ぐべからず」
僧形で、あほだら経などを唱えながら米銭を乞うた乞食一種。願人坊主。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九「ざんぎりあたまへ手ぬぐひをまきつけ〈略〉うかれ坊主の身ぶりにて」
[2] 歌舞伎所作事。清元。二世桜田治助作。三世岸沢古式部作曲。もと七変化舞踊「七枚続花の姿絵」中の常磐津「願人坊主」。文化八年(一八一一)江戸市村座初演。願人坊主の風俗を描いたもの。一人踊り。

うき‐ぼうず ‥バウズ【浮坊主】

〘名〙 心のうわついた道楽坊主。浮き蔵主(ぞうす)。浮法師。
※浮世草子・男色大鑑(1687)五「諸山のうき坊主(バウズ)代代の筆のものを売はらひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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