浄音(読み)じょうおん

朝日日本歴史人物事典 「浄音」の解説

浄音

没年:文永8.5.22(1271.6.30)
生年建仁1(1201)
鎌倉時代浄土宗僧侶。諱は法興一説に建仁2(1202)年生まれ。宰相中将藤原雅清の子。慈円について出家し,のち証空に師事し浄土宗儀を学ぶ。京都の粟生光明寺に住し,浄土宗の教化に励む。観性に粟生光明寺を譲ったのち,仁和寺西谷に移り光明寺を開く。後嵯峨天皇,亀山天皇帰依を受ける。証空のあとを受け東山禅林寺にも住したという。洛西西谷に住して教化したことから,その門流を西谷流という。観智,了音,観性などの門弟を育てる。著書は『往生論註刪補鈔』『観経序文義愚要鈔』『西谷口決抄』など。

(林淳)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「浄音」の解説

浄音 じょうおん

1201-1271 鎌倉時代の僧。
建仁(けんにん)元年生まれ。浄土宗。西山派の祖証空にまなぶ。仁和寺(にんなじ)西谷に光明寺をひらき,のち禅林寺の住持となった。この門流を西谷流とよぶ。文永8年5月22日死去。71歳。字(あざな)は法興。

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