浄土論註(読み)じょうどろんちゅう(英語表記)Jìng tǔ lùn zhù

改訂新版 世界大百科事典 「浄土論註」の意味・わかりやすい解説

浄土論註 (じょうどろんちゅう)
Jìng tǔ lùn zhù

中国,北魏の僧曇鸞(どんらん)(476-542)の主著。インドのバスバンドゥ世親または天親)の《浄土論》に対する注釈で,《往生論註》ともいい,《論註》《註論》とも略称される。2巻。《浄土論》は《無量寿経》に対する注釈なので,本書は再注釈ということになる。衆生が浄土に往生する因も果も如来誓願,つまり他力によることを明らかにし,のちの浄土教義の基礎となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android