津波倉村(読み)つばくらむら

日本歴史地名大系 「津波倉村」の解説

津波倉村
つばくらむら

[現在地名]小松市津波倉町・おびしまち

木場きば潟南方山麓にあり、北は木場村、西は江沼えぬま下粟津しもあわづ村、南は同郡はやし村。地名の由来は古代に兵庫があったためともされるが、村の社に銅製の燕二羽が安置されていることによるとある(加賀志徴)。津波倉神社蔵の獅子頭銘に「八幡宮 粟津上保 右衛門尉景久施入 元亨二年八月  燕月堂  造之」とあり、境内に燕月堂の存在が確認されるので、地名はこれに由来したものであろう。なお元亨二年(一三二二)に獅子頭を寄進した右衛門尉景久は、加賀斎藤系武士団林氏の庶流板津氏の一族と推定される。

津波倉村
つばくらむら

[現在地名]加賀市津波倉町

動橋いぶりはし川左岸、しよう村と二子塚ふたごづか村の間にある。地名はツハモノクラ(武器庫)転訛という説がある(加賀志徴)。庄から当地にかけて布目瓦が散布し、古代寺院の存在が推定されている。正保郷帳によると村高一二八石余、田方六町二反余・畑方一町九反余、物成高五一石余。「江沼志稿」では村高一二九石、家数六・人数二二、馬二。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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